足首の捻挫でお困りの方へ
内反捻挫のメカニズムと大切なこと
捻挫で最も多いのが足首の内反捻挫と呼ばれるもので、再発もかなりしやすい傾向があります。
なぜかというと、人の足首の関節構造は外側の腓骨が内側の脛骨に対して僅かに長い構造になっており、足裏を外側に向ける外反の(拇指の外側を床につける動き)方が骨にぶつかりやすいからです。
また距腿関節と呼ばれる部分は、上下の動きでいうと上に対して狭い構造になっています。
見方を変えると、それらの方向に対して骨が行かないように固定してくれているともいえます。
その逆の動きは骨による固定でなく、外側の靭帯や筋肉など軟部組織と言われる柔らかい組織で支えています。
この柔らかい組織(前距腓靭帯・後距腓靭帯・踵腓靭帯など)が回外・内反・底屈などの動きに制限を掛けてくれているので足首にある程度の捻りに対応することができます。
転倒などで対応しきれない捻りが関節に加わることで、靭帯や筋肉を強く引張ったり、千切れたり、あるいは一部を損傷したりすることになります。
捻挫の再発や治りにくい方は、外側の靭帯や筋肉などが十分に仕事できる状態でないということです。
捻挫しやすい足首の状態とは
上記の理由により足関節のアライメントが回外・内反・底屈の状態が出ているということは靭帯や筋肉などが十分に仕事をしていないか出来ない状態にあるといえます。
そもそも捻挫とは、靭帯損傷との違いとして関節に一定の固定力が残っているという違いはあるものの靭帯のダメージという点では同じです。
それらの靭帯や筋肉が、正しく働かない状態で走ったりジャンプすると、外側に足首が持っていかれ靭帯や筋肉が支えられず捻挫をしてしまいます。
捻挫はいつごろ回復する?
捻挫は完全に治癒するまでに4週間から6週間かかると言われています。
当院では早期回復・早期復帰を目指すために次ぎの期間の治療を大切にしてます。
捻挫には急性期・炎症期・回復期・リハビリ期に分かれます。
その中の炎症期とリハビリ期は重要ポイントです。
炎症期には、血管反応が起こり細い血管が拡張し通常よりも血流が多くなりその時発生する熱が熱感となります。
拡張しきれなくなった血管からは、血液の成分が漏れ出し溜まった状態が腫脹(はれ)です。
腫脹した部位が患部を圧迫し漏れた血液の成分が、痛みを出す物質を刺激し疼痛をだします。
炎症期は、早期に施術し熱感や腫脹を取り除き疼痛を抑え元の血流状態に戻す必要があります。
当院では、炎症期に鍼やHVを施し腫脹や疼痛を抑えテーピングで安定した状態を保ちながら手技療法や運動療法のリハビリ期に移ります。
リハビリ期では、傷ついて正常な働きを失った筋肉や靭帯をいかにトレーニングするかで機能障害を減らし、早期復帰と再発防止が出来るかが決まってきます。
非荷重(体重をかけない)時期と荷重時、更にジャンプ動作やスプリントメニューなど段階を経て運動強度をその方の目的に合わせてメニューを構成しています。
放置すると?
捻挫の回復、再発予防に大切なのが筋肉や靭帯です。
筋肉は早く回復しますが、靭帯が回復するまでには時間がかかります。
なので痛みが無くても腫れがある、可動域制限がある状態で生活やスポーツに復帰すると安定性が保たれていないので他の筋肉や靭帯を痛めたり捻挫自体の再発のリスクも高めます。
リハビリ期で一番大切なこと
捻挫で一番大切なことは再発させない(捻挫をクセにしない)ことです。
そのためには、トレーニングで筋肉を強化することが必要です。
トレーニングもただ漠然と足首周りや下腿を鍛えるのではなく、どんな姿勢で、どんなやり方で、どのくらいのスピードでどれくらいの負荷で行えばいいのか考えながら行わないと結果はついてきません。
例えば、下腿後面には腓腹筋とヒラメ筋がついています。
どちらの筋肉も足首を背屈(つま先をあげる)した状態でトレーニングを行います。
違いは腓腹筋は膝関節を伸展状態です。逆に、ヒラメ筋は膝関節屈曲位でトレーニングしないと効果が無い点です。このように同じ箇所にある筋肉でもやり方ひとつで効果は違ってきます。 効果が違えば結果も違ってきてしまうので、自分が思っていた結果が出ないこともあります。
人は結果がついてこないと長続きしません。
なので、リハビリ期のトレーニングは正しい姿勢、正しいやり方で行うことが大切です。
このようなお悩みありませんか
- 歩行で足首に鈍痛が出る
- ランニング中に足首がだんだん痛くなってくる
- 運動すると毎回、足首が重くだるくなる
- 強く踏み込むことが出来ない
- 深くしゃがむことが出来ない、しゃがむと後ろに倒れてしまう
- 急な方向転換で痛みが出る
- 階段の上り下りで痛む
- 捻挫がクセになっていて困っている
- 足首の動きを柔らかくしたい
- 以前のように競技復帰したい
当院の診療について
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1. 問診・触診
- いつ、どこで、どのようにケガしたか確認します
- ケガの状況(熱感、腫脹)を確認します
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2. 超音波エコー検査
- 骨、筋、腱どの部位に損傷があるか確認します
- 骨折が疑われる場合はすぐに近くの病院を紹介します
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3. 施術開始
アイシング
- 熱感がある場合は一番初めにします
- 熱感がある状態で手技をするとかえって痛みが増すことがあります
手技
- 患部を避けながら他の組織(筋、腱)の緊張を取り除いていきます
鍼
- 患部に直接、痛みなく施術することが出来ます
- 鎮痛作用や炎症を抑える効果があります
- 手技ではとらえることが出来ない深部組織を施術できます
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4. ハイボルテージ
- 高電圧の刺激を深部に浸透させ、疼痛軽減や筋緊張の緩和を促します
- 鍼が苦手な方にオススメです
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5. テーピング
- 骨、筋、腱どの部位に損傷があるか確認します
- 骨折が疑われる場合はすぐに近くの病院を紹介します
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6. 施術終了
- 初回の施術から1~2週間はこの内容を繰り返していき経過を見ていきます
- 施術頻度(来院頻度)は患部の状態次第で異なります
- 回復状態に応じて次の施術項目に進みます
患部の状態が落ち着いてきたら、下記の施術に移ります。
損傷後の筋力低下や、可動域制限の回復を目指した施術をしていきます。
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7. 歩行&動作チェック
- 歩行時や様々な動作時の細かい癖を見つけていき患者様一人一人の弱点を見つけていきます
- 足首の捻挫を引き起こす原因が足首以外で起きてないか全身の動作から見つけていきます
- 靴の状態も確認します
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8. 施術開始
手技
- 痛みが残る患部の施術をします
- 歩行&動作で確認した足関節に負担をかけている箇所(筋、腱、関節)を施術します
- 筋肉の緊張をとり動きやすい身体を作ります
鍼
- 手技では届かない筋肉の緊張をとりさらに動きやすい身体を作ります
- 患部の疼痛をとります
運動療法
- 患部周辺の筋肉を道具等を使って筋力UPのトレーニングをします
- 足首に負担をかけている筋肉も一緒にトレーニングします
- メニューは一人一人にあわせて決めていく、完全オーダーメイドの運動療法です
運動療法
- 教えた運動をご自宅でもやってきていただき、徐々に内容を増やしていき再発しない身体づくりを目指します
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9. 靴のサイズ測定
- 足に良い正しい靴(サイズや基準)を履かないと、運動で改 善してもまた悪い癖が戻ってしまいます
- 間違った靴を履いていると様々な傷害(外反母趾、偏平足)などが出てきます
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10. インソール療法
- 一人一人の足に合った、完全オーダーメイドで作ります
S.K様
(東郷町・10代・女性)
部活をやっている娘が最後の大会に向けて一生懸命練習していました。ある日の練習中に足首を捻挫してしまい、一人で歩けないぐらい痛がって慌てて病院に連れていきました。
レントゲンを撮ってもらいましたが、骨折はしていませんでした。
腫れはひどかったです。特に処置もなく、安静に過ごして最後の大会の為に準備していきましょうと、先生に言われ、何の処置もなく具体的な治療方針もなく、本当に大会に間に合うのか親子で非常に心配になりました。
その時頭に浮かんだのが、地元の評判のいいwith総合治療さんでした。次の日に朝イチで診て頂き、鍼治療をしました。
素人のわたしでもわかるくらい腫れが引いていて、娘も痛みが全然違うと驚いていました。
それからほぼ毎日通い大会3日前には練習にも参加でき、試合にも間に合いました。
娘も最後の大会を思いっきりプレーでき悔いのない3年間を迎えることが出来ました。ありがとうございました。
A.M様
(東郷町・10代・女性)
足首を痛めて来院。
最後の引退試合を勝って有終の美を飾ったそうです。
バランスメニューと足首の強化を行い
施術でアンバランスさをとったことで結果につながりました。
今日で卒業です。
M.O様
(日進市・50代・女性)
過去に足首を骨折してから、足がすぐ疲れたり、捻りやすかったりと、足の症状に悩まされていました。
Withさんに通うようになって、足の使い方から歩き方まで様々な改善をしていくうちに悩んでいた症状が少しずつ減ってきました。
靴も大切と教えて頂き、サイズ測定から靴選びのコツまで詳しく教えて頂きました。
自分で思っていたサイズが間違っていたのには、ビックリしました。
あと、運動が苦手な私でも家で出来るトレーニングなども教えて頂き今では習慣となり毎日欠かさずやっています。
よくあるご質問
- Q保険で治療できますか?
- Aお怪我をされた時期や状況にもよりますが、基本的には保険適用です。
- Qサポーターはしたほうがいいですか?
- A急性期の状態は安静が大事ですので着けるのをオススメします。
- Q怪我したその日の夜は、お風呂に入っても大丈夫ですか?
- A熱感が強くある場合はシャワーだけにしてください。そうでない場合も短めに入っていただき、出た後は必ずアイシングをしてください。
- Q痛みがとれたら競技に復帰してもいいです?
- A基本的には痛みがとれただけでは再発するリスクも高いので、完全復帰はお薦めしません。
足首は一番頻度の多いケガです。そのためしっかり、リハビリしないとクセになりやすく、後々まで影響することも多々あります。
再発防止の為にも足首の強化や全身のバランスの強化など、捻りやすい要因を取り除く必要があります。
当院では足関節捻挫用のリハビリプログラムを提供しておりますが、徐々にプログラムの進行に合わせて復帰していくことをお薦めします。
- Q子供がスポーツをしているのですが、捻挫した時の為に応急処置の仕方を教えてください
- A足首の応急処置としては”RICE処置”が基本とになりRest(安静)Ice(アイシング)Compression(圧迫・固定)Elevation(挙上)になります。
圧迫・固定は施術後でも構わないので、安静・アイシングを最優先に行いながら速やかに来院して頂けたらと思います。